Philosophy
世の中を変えるには、まずは自分たちから。
アパレル産業は、「環境問題」 という深刻な闇を抱えています。
服を作るには環境に多大な負荷をかけなければなりません。例えばジーンズを1本作るには、約10,000Lの水を消費し、約20kgの二酸化炭素を排出しています。また、染色工程で発生した汚水は処理されないまま環境に流されることもあり、環境破壊とそれに伴う健康問題が深刻になっています。それにもかかわらず、現代では大量生産・大量消費・大量廃棄の消費スタイルが当たり前になっており、着なくなった衣類は簡単に捨てられてしまうようになりました。このような理由からアパレル産業は、石油産業に次いで第 2 位の環境汚染産業だと指摘されています。
私たちETHOSは、この問題を改善する「きっかけ」になることを目指します。
私たちがきっかけになりエシカル消費をする人が増えれば、少しずつでも世界は明るくなれます。
汚染された川で泳ぐ少年
Cf. BEDS(バングラデシュ環境開発協会)
サーキュラーファッション
従来のリニア型の消費スタイルを見直し、循環型の消費スタイルを提案します。
使わなくなった古着をアップサイクルして、再び届けるというサーキュラーファッションの概念です。
使えなくなったから捨てるのではなく、使えなくなったのなら、使えるカタチに作り替えて、また大切に使い続けるという消費スタイルの確立を目指します。
サプライチェーンの再構築
服の一生は、たくさんの国をまたいでいます。
当たり前になっているサプライチェーンですが、無駄がたくさんあります。
例えば、世界中で生産された原材料は中国に集められ、そこで縫製されのち、世界中に輸送・販売されます。そして、使われなくなって処分される衣服の一部は発展途上国に集まり、「衣服の墓場」へ…。
輸送距離が長くなるほど、輸送に伴う二酸化炭素の排出量は増え、コストもかかります。
そこで私たちは、地産地消のコンパクトなサプライチェーンを構築します。
Cf. Martin Bernetti/AFP
私たちは、真の意味でサステイナブル(持続可能)なブランド を目指します。
環境にやさしいだけではサステイナブル商品とは言えません。
購買要因が、「サステイナブルだから」「エシカルだから」「チャリティだから」というのは、いわばファッションのトレンドのような、一過性のものであると考えます。
Cf. “NOT CHARITY, JUST WORK”(「チャリティーではなく、仕事をしよう」) ―ITC(国際貿易センター) のポリシー
サステイナブルファッション(=エシカルファッション)のあるべき姿は、確かな品質で、デザイン性も高く、「欲しいから買う」というものだと考えます。「欲しくて買ったら、実はそれは環境にいい商品だった!」というのが理想です。
アリストテレスは著書『弁論術』において、説得的な弁論をするためには、まず第一にエートスを確立しなければならないことを主張しました。この言葉は単に「倫理的な能力」を意味していましたが、アリストテレスはこれに専門的意見と知識(エピステーメー)を加えました。
3つのエートス
フロネシス - 実践的な技術と知
アレテー - 徳・美徳
エウノイア - 聞き手に対する好意
私たちがエシカルファッションを提案し、他者を説得するには、まずは私たち自身が倫理的でなければなりません(エートス)。そのためには、エシカルファッションについての専門的な知識を得て、自らで考え、意見を持つ必要があります(エピステーメー)。また、机上で考えるだけでなく、現実社会に当てはめて実践する方法を具体的に考え出すことが大切です(フロネシス)。そうするうちに徳(アレテ―)が生まれ、応援してもらえるブランドになることができると考えています(エウノイア)。